保険会社に無断で保証金を支払ったら?
2013年05月28日
みなさんこんにちは。
何度か「暴力的な被害者」についてもお話ししていますが、今日はこんな事例をご紹介します。
Dさんは土曜日の夜9時過ぎ、自宅近くの道路で前を走っていたベンツに追突してしまいました。
ベンツが信号もないのに急停止したからです。
ベンツから降りてきたのは4人の男性で、いずれもパンチパーマで”いかにも”といった風貌でした。
Dさんが、なぜ急停止したのかと尋ねると、前の車が急停止したからだと言います。
しかし、その車はすでに走り去ってしまっていました。
彼らは、あえて警察には連絡しないでいてやる、とは言いながら、一方で大げさに痛みを訴え、
ケガの軽そうな一人がベンツを運転し、病院に行きました。
そして、4人ともそのまま入院してしまいました。
翌日朝早く、被害者の代理人を名乗る、いかにも荒っぽそうな男からDさん宅へ電話があり、
被害者一人当たり50万円ずつ計200万円をもってすぐ病院へ見舞いに来いといわれました。
日曜日だったので、保険会社に連絡がつかず(事件当時は日曜日は保険会社が対応していませんでし
た)追突だったので、自分に一方的に過失があるのは間違いない、ということで、そのとき別の資金として
持っていた200万円を持って病院に行きました。このときのDさんとしては、とにかく今は被害者の気持ちを
和らげたいという気持ちと、支払った分は後日保険会社から補填されるだろうと考えたそうです。
病院へ行くと、被害者らにベンツも新車を買って返すように要求してきましたが、
Dさんはできる限り善処はすると言って帰ってきました。
後日、Dさんからの連絡を受けた保険会社が被害者たちの素性を調べたところ、保険金詐欺を常習とし
ている当たり屋であることが判明しました。1年ほど前にも別の事故でDさんの保険会社は被害にあって
いたのです。Dさんは自分が支払った200万円を保険金で補填するよう要求しましたが、
保険会社からは逆に「なぜ無断で支払ったのか。保険会社と連絡がつくまで支払いを延ばせばよかった
のに」となじられる始末で、とうとう200万円はDさんの持ち出しとなってしまいました。
ベンツの買い替えを口頭だけにとどめておいたのが、Dさんにとってはせめてもの幸いでした。
このDさんのように、保険会社に無断で保証金を支払うと、
その金額を補填してもらえない場合があります。
加害者が被害者に対して賠償金を支払う場合には、必ず事前に保険会社の承諾を得ることです。
気を付けましょう!
参考文献:賀茂隆康,『暴力的被害者に泣かされる 加害者のための交通事故の本』,(1988),ぎょうせい
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